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川口・安行で緑のまちづくりシンポジウム「農業をアートする」

岡林里依さんの墨をベースとした作品と川口農業ブランドの野菜をコラボした展示

岡林里依さんの墨をベースとした作品と川口農業ブランドの野菜をコラボした展示

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 川口緑化センター樹里安(じゅりあん)(川口市安行領家)で1月29日、「川口の緑で街を創る」をテーマに「農業は文化だ! 農業をアートする」と題したシンポジウムが開かれた。

想定していた人数を越える参加があり関心の高さがうかがわれた

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 川口市は東京に隣接するが、江戸時代より植木を栽培するほか、1970(昭和45)年頃までは米や野菜などの農業も盛んで、現在でも一部の地域では植木や草苗、野菜・果物が作られている。高度経済成長期に計画され現在も続く区画整理事業等に伴う土地開発による農地の減少、農家の後継者不足など、さまざまな要因で農業従事者が年々減少。それに伴い緑地も減少している。

 今回のシンポジウムでは、外部からの視点での話題提供者として、パネリストの一人に墨や書をベースとした空間作家として国内外で活動するアーティストの岡林里依さんを迎え、環境デザイナーの岩崎敬さんがモデレーターを務めた。パネリストには、緑化産業団体連合会の山岡孝さん、地元企業から新井俊雄さん、農業後継者として活動する石井美咲さん、フードコーディネーターの田口舞純さんが、それぞれの立場からできることについて提案と意見を述べた。

 参加者を交えての意見交換の場では、農業従事者、土地所有者、学校の教員、県外からの転入者、農業に関心がある人など、さまざまな立場・視点から活発に発言があった。

 岡林さんは「私は都内在住だが、いつも新鮮野菜が買えることが分かっている決まった青果店に行く。これからの時代は食が一番大事。それは緑を育てること。土地を大事にする環境はみんなで作るもの。新鮮な『ごちそう野菜』(地元で作られた新鮮な野菜)を買える川口は恵まれた土地だということを市民の皆さんに分かってもらうことが大事なのでは」と話した。

 会場には、岡林さんの作品とともに市内で生産された川口農業ブランドの野菜、名品盆栽を展示。当日は当初予定した50人を超える参加者があり、関心の高さがうかがわれた。

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