
川口市立アートギャラリー・アトリア(川口市並木元町1)のウッドデッキ上で4月20日、「伝統盆栽に触れる・楽しむ」ワークショップが開催された。
講師は盆栽の新たな形を模索する「はちす葉 BONSAI-Art」の針谷冬美さんと、川口・赤山で江戸時代後期から続く「盆栽 喜楽園」の飯村誠史さん。
参加者は9歳~73歳と幅広く、親子連れの姿も見られた。15人の定員は早々に埋まったという。当日は過ごしやすい陽気で、ウッドデッキに設営されたテントの下で、既に15年ほど育てられた黒松の小ぶりな盆栽を人数分、用意。枝を剪定(せんてい)し、葉を切り、枝に針金をかけて形を作った後、根をほぐして新しい鉢に植え替え、そこにコケを張って完成させる。
2時間弱のワークショップの間、参加者は講師2人の指導とサポートを受けながら、自分の盆栽を試行錯誤しながら形作っていった。仕立てた盆栽はそれぞれ家に持ち帰った。
「盆栽を見たことも触ったこともないという人が多いので、こうした活動で盆栽人口の底辺を広げていきたい」と飯村さん。針谷さんも「安行の盆栽には400年の歴史があるが、この伝統文化がなくならないよう、小さな種をまいていきたい」と話す。ワークショップで作った鉢を数年後に持ってくる受講者もいて、それが励みになるという。