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川口が舞台の映画「車線変更」、困難乗り越え完成・上映へ

舞台あいさつ プロデューサー、監督、メインキャスト一同

舞台あいさつ プロデューサー、監督、メインキャスト一同

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 川口の「SKIPシティ映像ホール」(川口市上青木3)で11月26日、川口を舞台にした映画「車線変更-キューポラを見上げて-」の試写会が行われた。

(左から)藤田朋子さん、平田雄也さん、村上弘明さん、中川知香さん

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 同作品のテーマは、プロデューサーの国枝秀美さんが15年ほど前にロサンゼルスの障がい者施設を訪れた際、障がいのある人たちも一般の俳優と同様の正当な報酬を得て映画に出演している環境を知り、日本でもそのような未来が来ることを願い、長い間温めてきたもの。

 事故で身体の自由を制限されることになったオートレーサーが、壁を乗り越え新たな目標を見つけチャレンジする姿を描いた同作は2017(平成29)年12月に制作が決定し、市内で記者発表を行った後、多数の市民エキストラが参加して撮影を開始。2020年に予定されていたパラリンピック前年の公開を予定していた。ほぼ撮影を終え、編集作業に入る前にコロナ禍となり作業が中断。追加費用の発生、メインキャストの岡江久美子さん、隆大介さんが急逝するなど、予期しない出来事が続き完成が危ぶまれる事態となった。

 同作を埋もれさせてはいけないという強い思いを持つ関係者や上映市民の会、市内の企業や団体、クラウドファンディング参加者ら大勢の尽力により、困難を乗り越えて追加撮影・編集を行い、試写会にこぎ着けた。

 障がいのあるアスリート役にはパラアスリートの村上清加さん、「福祉施設 たんぽぽ園」のシーンでは障がいのある子どもたちが演技指導を受け出演するなど、キャスティングにもこだわった。町工場のシーンでは、昔ながらの施設を残す鋳物工場でロケを行ったほか、オートレース場、市内の風景が随所に描かれる。

 舞台あいさつで国枝さんは、上映できることになった喜びと感謝の言葉を述べた後、涙を浮かべた。

 12月30日から「MOVIX川口」(アリオ川口内=川口市並木元町1)で劇場公開予定。

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