古民家カフェ「ならのき」(川口市安行領根岸)が4月12日、川口の上根橋近くにオープンした。
同店は、江戸中期に造られた国指定史跡「見沼通船堀」と江戸を結ぶ舟運が通じた芝川近くに古くから居を構える西野家(屋号ならのき)で生まれ育った大塚敦子さんが、実家の古民家を引き継いで開いた。
大塚さんは、築約175年の木造古民家の活用について家族や姉たちに相談。同意を得て、古民家再生を行う建築士ら協力の下、太い梁(はり)や柱を組んである建物を一度解体し、傷んでいた部分を補強するなどして組み直し、時間をかけてカフェとして再生した。
土間だったスペース中央に大きなテーブルを配置するほか、2人用のテーブル席も複数用意。土間から上がったところには畳敷きの和室がある。
ランチタイムには、大塚さんと共に同家で育ち、和食の板前をしていたいとこの西野茂さんが、地元の神根・木曽呂周辺で収穫される農産物を使って作る和をベースにした食事メニューを提供する。
メニューは、ならのきランチ、焼きうどん、ナポリタン、ならのきパフェ、あんみつなど。
大塚さんは「建物内部のカフェとして利用する部屋や土間だった場所もできるだけ元の形を残した。これからの季節は庭の花も次々に咲くので、木造古民家を吹き抜ける自然の風や、移り変わる季節も楽しんでいただければ」と話す。
今後はワークショップやイベントも開けるようにするという。
営業時間は11時~17時。月曜・火曜・水曜定休。