川口駅西口の西公園(通称「リリアパーク」=川口市川口3)で11月23日、日本に住む難民と移民に関するチャリティーイベント「難民・移民フェス」が開かれた。同フェスは、今年6月に練馬区で初めて行われ今回が2回目。
川口には「特定活動ビザ」の外国人約2600人が居住し、クルド人が多い。川口での開催に当たり、実行委員会にクルド難民を支援する団体「在日クルド人と共に(HEVAL)」が加わり主催した。前回は多くの来場者が訪れ物販もほぼ完売したため、今回は倍の規模の約25のテントを設置、5つのステージを企画した。
当日は10カ国以上の人々が出店し、自国の文化を紹介しながらフードや手工芸品などを販売したほか、支援団体も出展。健康相談のブースも設けた。ステージでは、俳優のサヘル・ローズさん、文筆家・イラストレーターの金井真紀さん、社会学者の高谷幸さんによるトークショーが行われ、各国の歌手やミュージシャンによる歌や演奏も披露された。
難民支援のため個人で8年間活動を続けてきたサヘルさんは「国や地域によって文化・宗教は違っても、人は人。自由、人権、尊厳は、どんな人にも平等に与えられるべきもの。そこで生活する人は今そこで家族を守ることが大事。皆、母国を愛しているが戻れない理由がある。国がしたことを国民が背負わなくてはならなくなってしまう。難民の背景を知らないことで壁ができてしまう。フェスを通じて背景を知ってほしい」と呼びかけた。
難民と知り合い背景を知るようになって、高谷さんと共に1回目から主催メンバーとして活動してきた金井さんは「今回の会場の下見をした際、最高の場所だと思った。雨が降り心配だったが、出店する人たちも皆楽しみにしていたので大勢の方々に来ていただき本当に良かった」と振り返る。