川口の綾瀬川沿いの道路の一部と佐藤稲荷神社(川口市東川口6)境内周辺で11月3日、「さとうリバーサイドマルシェ」が行われた。
同エリアにある佐藤町会では毎年11月3日、文化の日に36年間にわたり文化祭を続けてきたが、ここ数年はコロナ禍で中止となり、今年も町会行事の文化祭は中止と決まった。子どもたちが楽しめる行事を何かできないかと考えた一部の有志が同マルシェを企画、町会の協力も得て実現した。
従来の文化祭では、町会会館の建物内で展示を行い、町会員が焼きそばや焼き鳥を作り提供するスタイルだったが、今年は建物が建て替え中のため神社境内で展示やワークショップなどを行い、フード提供のためキッチンカーを誘致するなどして運営に伴う負担を減らした。コロナ対策として、アルコールの持ち込み禁止、マスク着用、手指の消毒を周知し、ごみ箱を設置せず、ごみは持ち帰るルールとした。
出店者は町会員に限定せず近隣の農家や店などにも声をかけ、イベントの情報はチラシとSNSを活用し、注意事項についても事前に周知した。
文化部の塚本万里子さんは「町会行事が中止になる中で実施することに対する批判が出るのでは、実施しても人が集まるだろうかと心配だったが、予想していなかったほど多くの方にお越しいただいた。来場者のマナーも良く、混乱もなく、ごみもわずかしか落ちていなかった」と話す。
荒居輝男町会長は「イベントを開きたいという塚本さんの熱意に町会各部が全面的に協力して実施した。SNSや口コミでイベントを知った方々が近隣からも多数来場した。子どもからお年寄りまで大勢の方に楽しんでいただけて良かった」と振り返る。