川口のブックカフェ「ココシバ」(川口市芝5)で9月25日、7月に出版された書籍「外国人集住団地 日本人高齢者と外国人の若者の『ゆるやかな共生』」の著者、岡崎広樹さんを迎えてトークイベントが開かれた。
岡崎さんは2014(平成26)年から川口の芝園団地に住み、2017(平成29)年から自治会事務局長を務める。学生ボランティア団体「芝園かけはしプロジェクト」発足のきっかけづくりに尽力し、住民同士の交流を促す「多文化交流クラブ」の活動を支援するなど共生のために活動してきた。
トークショーでは、当時中国人が多かった芝園団地に関心を持ち調べ始めた頃のことから、実際に住むようになりさまざまな課題に直面し、共生のために何が有効かを模索してきた体験を話した。
岡崎さんは「日本人を困らせようと思っている外国人はいない。母国との習慣の違いを理解してもらうことで改善されることは多い」と話す。
「そもそも都会の暮らしでは日本人住民同士の関係が希薄になり、日本人同士であってもさまざまな生活トラブルを抱えやすい。外国人集住地域で起きていることは、日本の地域社会が抱えている課題の延長線上に位置付けられる出来事なのでは」とも。