
「市民とつくる渡り鳥アートプロジェクト」のワークショップが9月27日・28日、イオンモール川口(川口市安行領根岸)の「michinowa」で開催された。これは来年オープンする川口市立美術館の開館プレ事業で、テキスタイル作家の小林万里子さんが企画した。
当日は協力企業が提供した布や糸、刺しゅう済みの文字パーツなどがテーブル上に並び、参加した親子連れが好みのものをピックアップ。渡り鳥をかたどった布の上に、はさみなどで切って飾り付けていった。祖母、母、娘の3世代で参加した家族連れは「(ワークショップは)市報で知った。子どもがあまり遠くには行きたがらないので、近くでこんな催しがあって良かった」と話す。
会場となった「michinowa」は「もっとクルマにできること。」をコンセプトに、トヨタの商品情報やサービス、地域情報などを提供する店舗。橋本希望店長は「地域とコラボするイベントをずっとやりたかったので、こうして地元の方と交流しながら実施できてうれしい」と、参加者の様子に目を細める。
川口市立美術館開館準備室・学芸員の溝口亜紗さんは「今、美術館は建設中だが、こうしたイベントで美術館を周知しながら、皆さまと一緒に作っていく美術館を体現していければ」と話す。同プロジェクトには川口のものづくり産業の一つである織物の歴史や、渡り鳥の中継地ともなっている地域の環境保全への思いなども反映させているという。
ワークショップは年内、川口市内を「渡り鳥のように」巡回しながら開催し、出来上がった作品は来年開館する同館に展示する予定。